GLOBAL CLEANすべては「きれい」のために。

夕刊デイリー 2026年9月24日(木曜日) TOWN面
FMのべおか「ココカラSDGs」第66回。収録は1日。提供はグローバル・クリーン、延岡脱炭素エネルギーマネジメント、池上冷熱、宮崎トヨタ自動車。

クリーンの力で世界は変わる!〜地域課題に向き合い、明るい未来へ挑戦するグローバル・クリーン〜

今注目のSDGsをテーマに、地域や地球の未来をともに考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第66回が放送された。内容を一部抜粋して紹介する。ゲストはグローバル・クリーン(日向市)代表の税田和久さん。アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん(シンク・オブ・アザーズ代表、日向市)。

収録を終えて並ぶ3人。中央が税田和久
中央が代表の税田和久、左がSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん。

事業の歩み

難波さん:SDGsの達成期限である2030年まで、あと4年となりました。国連の2026年の報告では、十分なデータがある139のターゲットのうち、達成に向けて順調なのは15%。中程度の進展を含めても30%で、認知が広がった一方、達成はまだ道半ばです。税田さんは、SDGsという言葉が広がるずっと以前から、本業である清掃・ビルメンテナンス事業を通じて、環境への配慮と、人を大切にする経営に取り組んでこられました。

税田:弊社は創業27年目を迎えます。清掃およびビルメンテナンスを主な事業とし、現在では不動産業や「クリーンコンサル」といった独自のコンサルティングサービスなどを幅広く展開しています。

難波さん:長年取り組まれてきた清掃・ビルメンテナンス事業では、以前から環境に配慮された洗剤や特殊な清掃方法を導入されています。

税田:高校卒業までは宮崎で育ち、「こんな田舎は脱出してやる」という一心で都会へ飛び出しました。年に1回ほど帰省すると、空気がきれいで、周りには豊かな自然が広がっている。外へ出たからこそ、宮崎の素晴らしさを初めて実感しました。東京に住んでいた頃は、冬場になると激しい喉の痛みに襲われ、医師から「地方出身で、きれいな空気で育った人は、排ガスなどで空気が汚い東京では喉を痛めやすい」と言われました。ひどい花粉症にも悩まされていましたが、杉の生産量が日本一である宮崎へ戻って3年目ほどで、症状が治まりました。身体が受ける環境の影響は、それほど大きいと感じています。

倒産からの再出発

税田:父が営む清掃会社へ入社することになり、サラリーマンをやめて帰郷しました。入社してわずか1カ月で父の会社が倒産しました。取引のあったお客さまは数社しか残っていませんでしたが、一社一社頭を下げて回り、3社が引き受けてくださいました。

そのうちの1社が病院でした。床の汚れが目立ち、「どこよりもきれいに磨き上げることこそが恩返しだ」と考え、業界で一番高額なワックスを購入して施工しました。1カ月後に訪れると、床は以前と同じように汚れていました。国内10メーカー、海外4メーカーほどの資材を取り寄せ、研究と実験を繰り返しました。ビジネスとしては成立していても、「お客さまの施設を本質的にきれいに保ち、恩返しをしたい」という目的に、大きな違和感が残りました。

行き着いたのが、カナダのフロアメンテナンスシステムでした。20年前、借金をしてアメリカへ渡りました。現地では、化学物質に頼る清掃から、環境配慮型やバイオ洗剤を活用したシステムへの移行が始まっていました。当時の日本では、環境配慮型の清掃という概念自体がほぼない時代でした。

難波さん:世界では、自然が減っていくのを止めるだけではなく、2030年に向けて失われた自然を回復へ戻す「ネイチャーポジティブ」が掲げられています。目標の一つが「30by30」。2030年までに陸と海の30%以上を、健全な生態系として守る世界目標で、日本でも国家戦略です。税田さんが貫いてこられた選択は、時代の先駆けです。

見た目のきれいと、過ごす人の安心

税田:新築一戸建て住宅の仕上げ清掃で、フローリングにワックスを塗って家を完成させる役割を担っていました。当時の一般的なワックスには、法令の基準内ではあるものの、人体や環境に有害となり得る化学物質が含まれているものがありました。すぐ近くで、もうすぐ引っ越してくると、子ども連れのご家族が家を見学していました。子どもたちが床で遊ぶ姿と、塗っている資材の成分が重なったとき、胸が締め付けられました。見た目だけをきれいにしても、そこに過ごす家族の安全が脅かされてよいはずがない。見た目のきれいだけではなく、安心・安全ときれいを追求していく、と決めました。

導入当初は「環境に良いのは分かるけれど、安い方が助かる」と言われることがほとんどでした。輸入資材は仕入れが高く、利益は圧迫されます。それでも曲げなかったのは、お客さまに心地よい空間を提供したいことと、宮崎の自然を次の世代へ残したいことでした。「何かを犠牲にしなければ存在できない会社であれば、この地域に存在する意味がない」。結婚して子どもが生まれ、川遊びや昆虫採集を通じて、その思いはより強くなりました。

難波さん:SDGsの根底にある「誰も置き去りにしない」という理念そのものですね。

人への恩返し

延岡市役所のトイレで清掃のノウハウを指導する税田和久
世界基準の感染対策・除菌プログラムを導入している延岡市役所のトイレで、障害者福祉サービス事業所を対象にプロのノウハウを指導する税田さん(右から2人目)。提供写真。

税田:人間尊重の取り組みも、環境配慮への取り組みも、出発点は同じです。父の会社が倒産したとき、現場に残って一緒に働いてくださったのは、高齢の方、障害をお持ちの方、シングルマザーの方でした。仕事が減ったとき、「年金や手当があるから、仕事があるときだけ声を掛けてくれれば大丈夫」と背中を押してくださいました。私は昼間に現場を回り、夕方からファミリーレストランでアルバイトをしていました。守られるべき人たちに、私は助けられたのです。人への恩返しと、自然環境への恩返しは、つながっています。

延岡市役所と、宮崎から東京へ

難波さん:国は「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」を策定し、自然への配慮を、余力の社会貢献ではなく、本業の価値として評価する時代に入っています。清掃業界や、仕事を依頼する企業・行政には、これから何が必要ですか。

税田:社外への技術還元と仕事の創出を、12年ほど前から続けています。宮崎市内の障害者福祉施設から、「安全で薬剤リスクのないプロの技術を教えてほしい」と相談を受け、県内の障害者福祉サービス事業所を対象に勉強会を立ち上げました。指導を受けた事業所が、延岡市役所本庁舎のトイレ清掃を請け負っています。国際宇宙ステーションの環境管理や、大型客船ダイヤモンド・プリンセス号の除菌工程でも採用実績のある、世界基準の感染対策・除菌プログラムを導入しています。延岡市民が使う市役所のトイレは、世界基準の衛生で守られています。価格だけではない、目に見えない安全性が評価される仕組みが広がることを願っています。

コンサルティング事業では、東京スカイツリーの管理運営を担う企業に、2カ月に1回の現場指導を続け、今年で4年目です。最先端は都市部から地方へ、と思われがちです。人口減少と高齢化が進む宮崎は、課題先進地として見れば、日本の15年先を走っている現場です。ここで磨き上げた技術と考え方は、東京や世界に対しても価値を発揮できます。

リスナーへ

税田:人口減少などの過疎課題を前向きにとらえ、地域の皆さまとともに、クリーンの力で明るい未来の「あした」を開いていきたい。クリーンの力で世界は確実に変わります。

難波さん:日々の仕事の中で何を選び、どのように続けていくのか。日向、そして延岡から世界へつながる挑戦を、これからも応援します。

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